アミノインデックスがんリスクスクリーニング検査

がんスクリーニング検診の現状

がんは早期発見・早期治療が必須の疾患ですが、腫瘍ができる部位も多岐にわたり、どこにできるかわかりません。そのため全身のスクリーニング検査では血液検査で腫瘍マーカーを検出する、あるいは検査薬で目印をつけ、それを陽電子放射断層撮影という方法で見つけ出すPET検査が行われています。
しかし、どちらも一部のがんにはある程度有効なものの全体として精度が低く、PET検査では一部を除いて保険適用がないために高額でしかも被曝のリスクもあります。さらに消化管のがんにおいては、ほぼ早期発見は難しいのが実情です。
現状では、消化管のがんでは内視鏡検査、肝臓、すい臓、胆のうでは超音波検査やCTやMRI検査、肺ではレントゲンやCT検査というように、早期発見のためには、臓器ごとに最適な画像診断検査を組み合わせるのがベストな選択なのです。しかし、全部を行う時間がなかったり、検査の辛さもあったりして、受け入れられる方は非常に少ないのが現実です。

アミノインデックスがんリスクスクリーニング検査

早期のがんの発見に有効な検査として注目を浴びているのがアミノインデックスがんスクリーニング検査(AICS)です。健康な人とがん患者の血中のアミノ酸濃度バランスの違いを統計的に解析してがん罹患リスクを評価します。早期がんにも良好な感度を示すデータもあります。1回5mlの血液から複数のがんを同時にスクリーニングできます。
AICSはがんのリスクは評価しますが、がんの罹患を確定するものではありません。がんである確率を0.0〜10.0のAICS値で示します。数値が高いほどリスクが高いことを示しています。
また、AICS値を元にリスクをA、B、Cのランクで表示します。一般の方のがんリスクを1とした場合に、がんのリスク倍率がランクAでは0.3〜0.7倍、ランクBでは1.3〜2.1倍、ランクCでは4.0〜11.6倍となります。ランクCと評価された場合には、対象のがんについて精密検査を行います。

検査対象となるがんと対象年齢

男性では胃がん、大腸がん、肺がん、前立腺がん、女性では胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮・卵巣がんがアミノインデックスがんスクリーニング(AICS)の検査対象となっています。
ただし、評価の対象年齢が決まっていて、この年齢以外の方は対象外となります。
また、AICSは血液検査時点でのがんのリスク評価であって、この先の罹患リスクを予測するものではありません。

胃がん、大腸がん、肺癌、乳がん 25〜90歳
前立腺癌 41〜90歳
子宮・卵巣がん 20〜80歳

受診時の注意点

AICSはがんに罹患しているリスクを評価して選別するスクリーニング検査ですので、基本的には症状のない方を対象としています。具体的な症状がある方は、症状に応じて必要な検査や治療を行います。
このAICS検査には健康保険は適用されません。
がんスクリーニングをご希望の方は、まずは当クリニックにご相談ください。

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