大腸カメラ

苦痛の少ない大腸カメラ

従来の検査では、スコープで大腸を伸ばしてしまうことで痛みが生じ、苦痛の原因となっていました。当クリニックでは医師の熟練した技術と、最新の内視鏡検査機器に加え、静脈から少量の鎮静剤を投与することによって眠っている間に検査を受けていただけます。放置しておくと大腸癌の原因となる大腸ポリープを見つけて切除し、大腸がん予防に努めます。なお、検査前に腸内を綺麗に洗浄する必要がありますので、下剤を内服していただきます。

大腸カメラを受けるタイミング

大腸カメラ検査の目的は大腸がんの早期発見と大腸がんに発展するおそれのあるポリープの発見・切除です。大腸がんの発症のピークは60代ですが、発症リスクが上がってくる40歳頃から始めるのがベストなタイミングです。大腸がんのリスクが高い方は40歳以前から定期的に検査を受けることをお勧めします。

大腸カメラをお勧めする方

健康診断などで以下のような結果が出た方や自覚症状のある方には、大腸カメラ検査をお勧めします。

  • 便潜血検査で陽性となった
  • CEAやCA19-9などの腫瘍マーカー数値が高い
  • 大腸ポリープを切除したことがある
  • 下腹部痛、下痢、血便などがある
  • がん以外の病気(潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群など)も心配だ
  • いぼ痔などのおしりの病気がある
  • 食欲がない、体重が減ってきた

大腸カメラ検査を受けるきっかけでもっとも多いのは、健康診断の便潜血検査で陽性の指摘を受けた時です。実際には痔からの出血であることも多いのですが、大腸癌が出血の原因であることもあり、原因をしっかりと確認するためにも大腸カメラ検査は有効です。大腸カメラ検査の一番の目的は、大腸がんを早期、早期治療し、命を救うことです。大腸ポリープ、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)は将来がん化するおそれや癌の発生母地になり得ます。また肥満、糖尿病、便秘などをお持ちの方は大腸がんリスクが高いといわれています。

当クリニックの特徴

1楽に受けられる内視鏡検査でご満足につなげています

内視鏡検査の身体への負担は、担当する医師の技量や使用する機器によって大きく左右されます。当クリニックでは、日本消化器内視鏡学会専門医である医師が、最新の機器を用いて検査を行います。検査を受ける方々の視点に立って細かく気を配り、お身体に負担の少ない検査が受けられるよう、常に技術と検査環境の向上に努めてまいります。
検査終了後に満足してご帰宅いただくことは内視鏡検査に対する敷居を低くし、予防のための検査や健康維持への関心を高め、健康寿命を伸ばすことにつながっていくものと信じています。

2最新鋭の内視鏡設備導入

当クリニックの内視鏡検査設備は、オリンパス社製最新鋭内視鏡システム「EVIS X1」のほか、最新のハイビジョン画像、HQ画像を実現する高精細画像搭載内視鏡を導入、超精細な観察が可能です。微細な血管や粘膜の表面を明るくリアルに映し出し、精度の高い検査・診断を行うことができます。

HQ画質

従来のハイビジョン対応スコープよりさらに高精細な「HQ画質」で観察することができます。カメラ性能だけでなくシステム全体も高精細な映像に対応したものとなっており、微細な血管、粘膜表面を鮮明に観察します。これによって検査・診断の精度を高く保つことができます。

副送水機能

副送水機能によるジェット水流で観察したい部分に送水し、粘液や血液を容易に洗い流せますので、気になる部分のきれいな画像を明瞭に得ることができます。

RIT(Responsive Insertion Technology)

スムーズな腸内観察のため、オリンパスが独自に開発した3つの機能を搭載しています。

  1. 受動湾曲機能:挿入部が腸壁に行き当たると自動的に曲がる仕組みで、カーブの多い腸内のスムーズな移動をサポートします。
  2. 高伝達挿入部:手許での押し引きや曲げ伸ばし、回転などの操作を挿入部に敏感に伝えることができ、検査者の意図どおりの動きを可能にします。
  3. 硬度可変:手許のダイヤル操作により、挿入部の硬さを自在に調節することが可能になっており、検査者の好みの操作が実現できます。
ワイドアングル

170°の広視野角を実現。広範囲を観察できるので、襞に隠れた病変部の発見に威力を発揮します。ライトも改良されて視野角全体を明るく照らし、スピーディな観察をサポートします。

細径スコープでNBI拡大観察が可能

最新の大腸スコープは11.7㎜という細さで110倍の光学ズームによる拡大率を搭載。明瞭な画像で細部の血管や粘膜壁をリアルに映し出します。血管走行を強調するNBIも従来に比べて明るくなり、今まで以上に精細な観察・診断が可能になりました。

3鎮静剤を使用した苦痛の少ない検査

当クリニックでは意識下鎮静法による大腸カメラをおこなっています。少量の鎮静剤を静脈注射することで、呼びかけには答えられる程度のウトウトした状態で検査を終えられるために、ほとんど苦痛を感じない手法です。
従来の大腸カメラで感じていた苦しさ、膨満感、腸が伸ばされることによる痛みを大幅に和らげるとともに、不安や緊張からくる苦痛を軽くします。検査中はモニターで呼吸・血圧・脈拍など患者様の状態を監視、管理しますので、苦痛も少なく安心・安全な検査を受けていただけます。終了後、検査を受けたストレッチャーでそのままリカバリールームに移動し、しっかりと意識が戻るまでお休みいただけます。ただし、検査当日は車・バイク・自転車の運転は出来ません。

4女性医師による内視鏡検査 プライバシーに配慮した回復室・前処置室

デリケートな検査ですから検査以外にも、気になるところがありますね。

  • 男性医師による検査に抵抗がある
  • 薄い検査着での院内移動に抵抗感がある
  • 前処置でトイレ使用が気になる

などといった女性からの不安の声に配慮し、安心して検査・診察を受けていただける環境を整えています。女性だけの検査チーム(医師、看護師などのスタッフ全てが女性)をつくり、内視鏡検査や腹部エコー検査だけではなく、前処置室やリカバリールームなどもプライバシーに配慮した環境をご用意しています。お訊ねになりにくい疑問や検査方法、検査結果なども、丁寧に女性の視点からお伝えするようにしておりますので、安心して検査を受けていただくことができます。女性医師勤務日は毎月変わりますので、スタッフやHPなどでご確認ください。

5お腹の張りを抑えた大腸カメラ

腸のひだの陰などを観察する際に、腸を空気で広げる必要があります。当クリニックでは空気での代わりに生体吸収性に優れた炭酸ガスを送気することで、お腹が張りにくい方法を選択しています。

6ストレッチャーで検査後もゆっくりお休みいただけます

検査はストレッチャーに乗ったまま行います。検査終了後はお体への負担を回復するため、そのままストレッチャーでリカバリールームへ移動し、そこでゆっくりとお休みいただけます。

7土日も内視鏡検査が可能

当クリニックでは、土日の内視鏡検査も受け付けております。平日お仕事などでなかなか検査が受けられないといった方は、ぜひ土日の検査をご検討ください。

8胃・大腸内視鏡の同日検査が可能

当クリニックでは、大腸と胃の内視鏡検査を同日にお受けいただくことが可能です。前日の準備や食事などの制限が1度ですみ、通院回数も減りますので、お忙しい方にお勧めです。まず鎮静剤で眠ってもらった状態で胃カメラを行い、胃カメラ終了後そのまま大腸カメラを行います。内視鏡検査は、眠っている間に全て終わります。

9苦痛の少ない挿入方法の採用

当クリニックが採用している無送気軸保持短縮法は、腸のひだを畳むことで5つの固定点(直腸・SD 屈曲部・脾弯曲部・肝弯曲部・盲腸)を直線で結んだ最短経路にスコープを挿入する手技です。従来の方法は腸を空気で膨らませるもので、お腹が張ったり、またスコープで腸壁を突いて痛みが出たり、穿孔ができるリスクもありました。無送気軸保持短縮法はカメラ挿入時に送気をほぼゼロにし代わりに副送水機能によるジェット水流により腸管内を水で満たし視野を確保します。送水する水の量は200-300cc程度で観察時にすべて吸引します。この方法により腸が無理に伸びることがないため痛みも少なく、安全に検査を施行できます。
また当クリニックではこれまでの数多くの経験から、それぞれの方に合わせて身体の向きを変えるなどのテクニックを用いて、スムーズにスコープを挿入します。

10清潔、安心の内視鏡

機器の洗浄や消毒は、内視鏡専用の洗浄機器を用いてスピーディかつ安全に洗浄を行います。
ロッカールームやリカバリールームの清潔にも十分配慮し、患者さんが安心して内視鏡検査を受けられる環境をご用意しております。
内視鏡手術を行った場合には、受診者の方に24時間対応の緊急連絡先をお伝えしております。何かございましたらご連絡をお願いします。

11院内で下剤が飲めます

大腸カメラでは、検査前に腸のなかを綺麗に洗浄する必要があるため、検査当日の朝に下剤を服用していただく必要があります。ご自宅で服用し、排便後に来院いただくのですが、ご不安のある方、遠方の方には早めに来院いただき、下剤服用以降を院内で行っていただくこともできます。
来院での下剤服用には

  • 看護師の指導のもとで下剤を服用できる
  • 便の様子を看護師に確認してもらうことができるため、下剤服用の進行具合が明瞭
  • 来院途中で失禁の心配がない
  • 下剤を自宅に持ち帰っておく必要がない

などのメリットもありますので、ご検討ください。
また、下剤が苦手な方には下剤を飲まずに行える大腸内視鏡検査も可能です。

検査の流れ

Step1検査前日:

夕食は21時までに済ませてください。夕食は軽めの食事または検査食への切り替えが必要となります。水、お茶などであれば水分摂取はしていただいて構いません。就寝前に下剤(錠剤)を服用します。
なお、血液をサラサラにする抗血栓薬や糖尿病の薬については服用を中止する必要がありますので、事前に医師とご相談ください。

Step2検査当日の朝

検査の6時間前から、大量の水に溶かした下剤を少しずつ飲み、大腸を空にします。心配な方は早めにお越しいただき、クリニック内で服用していただいても結構です。当日は検査終了まで水やお茶以外は口にできません。また、胃腸薬、痔の座薬や軟膏は、当日朝は使用禁止です。

Step3来院から検査まで

ご自宅で腸内をきれいにされた方は、予約時間の30分前までには来院をお願いしています。検査着に着替えた後、静脈から鎮静剤を投与します。ストレッチャーのまま検査室に運ばれ、うとうととした状態で検査を開始します。5分ほどかけて大腸の終点(盲腸)までスコープを挿入し、ゆっくりと引き抜きながら観察します。ポリープの切除がある場合には多少時間がかかりますが、大腸にカメラが入っている時間は概ね30分以内です。検査終了後はストレッチャーでリカバリールームまで移動し、そのままお休みいただきます。

ポリープの切除について

切除したポリープは、小さな場合は状態によって、大きなものはすべてを病理検査に回します。なお、ポリープができる大腸の粘膜層には痛みを感じる神経がありませんので、切除によって傷みを感じることはありません。

 

Step4検査後の注意点

ポリープ切除があった場合、当日の夕食は消化のよいものにしてください。飲酒、喫煙は禁止です。入浴もお控えシャワー程度にして下さい。
1週間程度は出血を予防するため、激しい運動をお控えください。病理検査の結果は2週間後に外来で来院いただきお伝えできます。

検査費用

1割負担  3割負担
大腸カメラ(観察のみ) 2,000~3,000円程 6,000~7,000円程
大腸カメラ+生検+病理組織検査 3,000~5,000円程 9,000~15,000円程
大腸カメラ+ポリープ切除+病理組織検査 9,000~20,000円程 25,000~50,000円程

概算の金額です。また事前検査は別途料金となります。
ポリープ切除があった場合、加入されている生命保険の種類によっては還付金の対象となる場合があります。保険会社にお問い合わせください。

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